どうも、冬の雑草取りでボーちゃん並みの鼻水が垂れた男、サラリーマン兼業農家のかめしめのしょーきです。
今回は、検索ワードに仕事を辞めて農業へ転職って方が多かったため、早とちりで後悔するパターンを無くして頂きたく、兼業農家の現状を紹介します。
対人関係に疲れて農業に転職しよう!と思い付いてる方、またはその周りの方は、是非最後までご覧ください。
農業の楽しさからの盲点とは

農業って、自分自身のペースで栽培できるし、太陽の下で運動できるし、良い人付き合いができる、物凄く魅了溢れる職業でして。
僕もそんな魅力に虜になって、にんにく、大根、玉ねぎ、葉ネギにじゃがいも…かれこれ楽しく3年目へ突入しているんです。
ただ、僕の場合はサラリーマンという別の仕事をしているからこそ楽しく農業を続けられている訳なんですが、コロナ禍の中、専業農家さんは相当に悲惨です。
どれぐらい悲惨なのか?は、後程詳しく紹介するとして、この記事をご覧頂いている方は、隣の芝生が青く見えている状態になっている可能性があることを懸念しています…。
例えば
・苦労を感じない作業で栽培できた実績があるから、頑張れば結構な数を栽培できると思っている
・栽培したものを売ったことはないけど、売れば金になるから仕事としてもやっていけそうと感じている
・売れなかったとしても、食べる分には育ててる物食べ続ければいいから困らない
的な感じの、ふわっとした考えが危ないんじゃ?と思っています。
例え栽培した物を多少売った実績があったとしても、安定していない状態からの転職は本当に危険でして。
家族いるなら全力でやめるべし、です。(パートナーが見ているなら、パートナーの思い付きを全力で止めるべし、です。)
何が辛い?現役専業農家の言葉

コロナ禍の中、全員が全員、そうではないと思いますが、農業を営む多くの方がメチャクチャに辛い状態でして。
兼業農家の僕は専業農家の方とお話しをする機会も多く、そんな中でも紹介できるところだけかいつまむと…
①暖房の節約のため、夜は早めに就寝
②栽培した作物の買い手がおらず、安く買い叩かれる
③栽培のための必要資材は値上がりの一途を辿っている
④助成金は貰えていない
などなど。
これだけでも、半端じゃなくヤバい現実に直面していることが、伝わってきますよね。
1つずつ深彫していきますが…
①の暖房節約って、最初は冗談か?と思ったんですが、本当でして、起きていると寒いから20時前には布団に入って暖を取っているんです…。
暖房を節約するほどの状況に追い込まれるという、中々信じがたいことですが、現実なんです。
また、①の原因となるのが②の安く買い叩かれるでして。
コロナ禍で飲食店が次々と潰れていくってのは、ニュースとかでよく目にするんですが、その影響は飲食店に卸している農家にモロに直撃してまして。
今まで飲食店に中間手数料を取られない形で卸していたにも関わらず、飲食店が買い取れなくなったことで、とりあえず購入してくれる場所に、卸すしか無くなるんですね。
ただ、とりあえず卸せる場所も、商売である以上、赤字で買うわけにもいかず、結果的に買い叩かざる得ない状態。
仕方がないと言えば仕方がない事なんですが、ある農家の方は、作物を卸して得たお金より、肥料代やマルチ代といった費用の方が高くつく赤字状態になっているとのこと…。
また、数百本の大根を廃棄している現状も…。
そしてトドメを刺しているのが③の肥料などの高騰でして。
②で分かったように、既に、赤字になっているにも関わらず、肥料などの作物を栽培するのに必要な資材が高騰しているんです。
なんで高騰しているのか?の背景は調べてないのでわからないんですが、これは致命的なダメージで。
某専門店の某肥料は、30%程値上げ…。有り得ないシンドさですよね。
話を伺った専業農家の方も、付き合いはあると言えど、流石にインターネットで取り寄せるようになったとのことで、どんどん人付き合いも希薄になっていきそうです…。
④の助成金については、飲食店には出ていますが、農業には出ていない(少なくとも現役専業農家で、スマホで色々調べている方が知らない状態)とのことで、完全に自力でどうにかするしかない状態なんです。
ここまでツラツラと書いてきましたが、あまりに悲惨。
話を聞いていると、「もうやる気が出ないから、庭で、食べる分だけ、必要最低限だけ、栽培しているよ」とのことで。
会社にいる僕は「もう少し頑張ろうぜ?」とか、後輩に言うタイプですが、専業農家の方にはかける言葉が何もありませんでした…
実績無ければ見方を変えるべし

これらの情報から僕が伝えたいこととしては、余裕資金があるなら農業への転職はアリです。実際農業はメチャクチャ楽しいです。
ただ、余裕が無かったり、そもそも実績が無いなら、まずは、恐らく嫌になっているであろう今の仕事に残る方法を考えてみて頂きたくて。
例えば、昇格はもはや考えず、与えられた仕事を淡々とこなしていくスタイルに変更したり、嫌な人と物理的に極力合わない方法を探してみたり。
それでもダメ!やっぱ無理!ってなるのであれば、雇われの身を変えない状態で、類似職に転職して頂きたく。
雇われの身ってのは、窮屈な想いをすることもあるんですが、その分、ある程度の休みやお金など、保証されているものが多いです。
隣の芝生は青く見えるとはよく言ったもので、サラリーマンをやっていると、どうしても起業している人達が羨ましく見えたりする事もあります(少なくとも僕はそう見えてました)
ただ、僕の周りの起業している人たちで、従業員も雇って周りから見れば成功している人たちは、サラリーマンが想像する以上に働きまくってまして。
決められた休みなどなければ誰も守ってくれないので、僕達サラリーマンのように、誰かが築き上げた環境で雇われる身ってのは、かなり安定していて、ある程度の幸せを得られる好環境なんです。
…と、雇われの身の良さをいくら説いたとしても、内側から溢れ出る感情が抑えれない!って方は転職するしかないと思います。
ただ最後に、この記事を読むぐらいのふわっとした心持ちであるならば、兼業農家から始めることを心の底からお勧めできればと思います!
ではでは最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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